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霊智学解説 H・P・ブラヴァツキー著

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昭和58年発行心交社定価6800円ロシア生まれ思想家、現代オカルティズム飾る人物、神智学協会の創立者。1831年にウクライナで、軍人貴族の父と小説家の母の間に生まれ18歳で州副知事のブラヴァツキーと結婚し、20歳の頃からヨーロッパ、エジプト、インドと遍歴を続き、霊媒として活躍、事業家としてインク工場や造花工場を営み、探検家として世界の秘境に。比較宗教学、民族学、博物学、チベット密教、カバラ、エジプト魔術を研究、習得。チベットへの入国、その山中での「大師」から得た神智学教義、霊的能力、太古からの秘教的知識の継承なども含め、遍歴は謎とされ、オカルティズムの歴史に姿を現わすのは、神智学協会設立以後。HPBはアメリカで心霊術研究者として広く知られていたオルコット、及び弁護士のウィリアム・Q・ジャッジと出会い、神智学教会を設立。宗教教義の背後に太古からの同一啓示が存在することを実証し、鉱物、植物、人間から霊的諸存在に至る存在界の壮大な宇宙的統一性についての根拠を提示し、19世紀末から20世紀初頭に欧米のキリスト教文化に影響を与えた。78年にHPBとオルコットがインドに向かい、仏教徒となり、神智学協会のオリエンタリズが『霊智学解説』に写真掲載されている。イギリスや日本や中国にも大きな影響を与え、仏教連盟の招き日本での講演に結び付くHPBは使用人の告発や英国心霊協会からの批判により、神智学教会を退き、インドから去り、イギリスへ。88年に主著Secret Doctrineを刊行91年にロンドンで没。日本における『霊智学解説』出版は明治43年。神智学協会は、「偉大な魂」による古代の智慧の開示を通じて諸宗教の対立を超えた「古代の智慧」「根源的な神的叡智」への回帰をめざしキリスト教・仏教・ヒンドゥー教・古代エジプトの宗教をはじめ、様々な宗教や神秘主義思想を折衷したものである。「神智（theosophy 学）」は“theo（神）＋ sophia（叡智）”「隠された神性の内的直観による認識」を意味。協会スローガンは「真理にまさる宗教はない」神智学は宗教ではなく神聖な知識又は神聖な科学であるとされる。ブラヴァツキーの近代神智学は、ロシアのスクリャービン、イェイツやカンディンスキー、ニューエイジ思想や大衆的オカルティズムを起源とした新宗教へ影響した。

カテゴリー:	本・音楽・ゲーム>>>本>>>人文/社会
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